自分や会社を守るためのコンプライアンス研修の重要性


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企業経営におけるコンプライアンスが重要視されるようになったのは、2000年になってからです。その背景には、長年にわたる粉飾が発覚して倒産にいたる「コンプライアンス違反倒産」の増加があります。

企業が社会的責任を果たす上で、コンプライアンスの遵守とその体制化は欠かせないものとなってきました。コンプライアンス研修は企業存続には不可欠です。ここでは、コンプライアンスについての理解と知識を深めるコンプライアンス研修の重要性をご紹介していきます。

コンプライアンスとは

コンプライアンスとは、「Comply 」従う・応じるという意味です。いわゆる、法令遵守・法律を遵守するということですが、企業として法律を守るというだけでは不十分とされています。コンプライアンスを理解する上で大切なのは、法律を守っていれば良いということではなく、それ以前の社会人としてのモラルや倫理観が重要視されています。とくに日本では、これらコンプライアンスの背景にある「精神」や「人間としての価値観」を外しては成立しにくいのが大きな特徴です。

また、コンプライアンスを違反し、事故・事件を起こしてしまうと、当事者本人だけではなく、仲間や家族への大きな影響があるとし、コンプライアンスを遵守することは自分や大事な家族を守ることにつながります。

コンプライアンス違反による倒産の増加

近年では、コンプライアンス違反による倒産が8年連続で増加傾向にあります。また、2019年の企業倒産件数は2年ぶりに増加に転じています。とくに粉飾倒産は78件で2年連続増加していて、主に中規模企業での倒産が際立っています。業績堅調とされる中規模企業では、多数の金融機関や取引先を巻き込む倒産による大きな影響が深刻です。

帝国データバンクでは、粉飾・脱税・営業違反などのコンプライアンス違反による倒産を「コンプライアンス違反倒産」と定義しています。2019年度のコンプライアンス違反倒産は、前年度比では3.4%の微減となっていますが優に200件超えています。

業種別で最も件数が多かったのはサービス業の49件。とくに、医療法人や学校法人の経営層による横領の発覚、特殊法人での不正資金の流出などが目立ちました。続いて、建設業・卸売り業が続き、とくに卸売業の負債額上位10社の倒産すべてが「粉飾によるコンプライアンス違反倒産」でした。

 

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

建設業

30

54

56

53

56

48

49

39

48

製造業

23

22

34

32

42

24

29

29

29

卸売業

33

36

29

44

54

49

54

48

48

小売業

15

11

7

18

28

29

23

22

24

運輸・通信業

10

36

28

24

26

14

16

16

22

サービス業

26

29

43

41

60

67

43

56

49

不動産業

6

6

2

4

9

13

6

13

3

その他

16

6

10

3

14

6

11

10

2

合計

159

200

209

219

289

250

231

233

225

(帝国データバンクより)

2019年度では、コンプライアンス違反倒産は合計225件が判明しました。ここ8年連続で200件を超える倒産のなかでも、毎年一定数のコンプライアンス違反倒産が発生しています。とくに、個人投資家を巻き込んで資金使途不正による倒産が発生しています。企業資金をどのように使っているのかという透明性に欠けている現状が明確です。

それと同時に、粉飾による倒産が多く、売り上げを大きく上回る負債がある企業が多く、低金利で融資先を探している金融機関を逆手にとり、複数の企業が関与しながら架空循環取引によって業績をよく見せた結果、倒産に至る事例が多く見られます。

過去の不正が表面化するケース

過去の不正が表面化するケースとして、事業環境が悪化した際に金融機関に吐露したり、デューデリジェンスのなかで発覚したりすることが多いとされています。好況時には明らかになりませんが、昨今の新型コロナウイルス感染拡大による景気後退や、消費税増税によって事業が一変している企業が増えていることで、過去の不正が表面化するケースが増加傾向にあります。

これまでの常識が通用しない時代

例えば、これまでの社風や会社での常識が今の時代には通用しないことが多くあります。新入社員指導に関しても、これまでの社員に対する厳しい指導が「いじめ」と受け止められてしまうケースが挙げられます。いままでの「普通」は理由にはならず、これまでの「慣れ」の勘違いは通用しないとされています。「いままでこうだった」や、「みんなも同じようにやっている」などは通用しません。これらは、セクハラやパワハラなどのハラスメント問題とされてしまいます。

これまでの慣習によって死者を出してしまった事例

平成15年の判例で、川崎水道局でいじめによる自殺者を出しました。主には「言葉によるいじめ」によってうつ病の診断書が出た社員に対して、病気すらも認知されずに自殺に追いやったとし、課長・係長・主査が懲戒免職となりました。市は2,346万円の賠償と弁護士費用110万円の支払いを命じました。これは、これまで通りの現場仕事によって死者を出してしまった事例として代表されます。

コンプライアンスの特徴

①狭義のコンプライアンスの特徴

「~すべき」、「~しなければならない」という方向に人の行動を動機付けるのが狭義のコンプライアンスとされます。個人の考えは関係なく、単なる法令順守型・予定外・想定外に対応が困難となります。とくに昨年からの新型コロナウイルスにおける対応では、人権などの問題で強制的に隔離できないなど、「要請」の形でしか取れない場合があります。

また、規則さえ守っていれば何をやっても構わないという精神を生んでしまうため、これだけではコンプライアンス対応したとは言えません。

②広義のコンプライアンスの特徴

社会人として行わなければならない「正しい道」として、自らが考えたり、判断したりする必要があります。本人の意志に委ねられるため、客観性が重要になります。自立的な規範のため、単なる押し付けではなく一緒に行っていくといった精神を生みます。

コンプライアンス違反が発生すると

自身と組織(会社)が法的・社会的制裁を受けます。企業の価値が毀損され、また家族や社員にまで大きな影響(ダメージ)を受けてしまいます。このように、本人の責任は当然ですが、会社の評判が下がる・仲間への影響・免職の可能性・家族への影響は免れません。

  1. 行政処分
  2. 損害賠償や訴訟
  3. 社内の荒廃
  4. 信用の失墜・消費者の信頼を失う

そのほか、会社の業績が大幅に下がる・新規採用が難しくなるなどのダメージを受けてしまいます。

コンプライアンス遵守の意識が重要視される背景

2000年に入り、企業の不祥事の多発によって世間の眼が厳しくなりました。食品販売業者・流通業者による日付・産地不当表示・偽装行為や、健康食品販売業者による過大効能をうたった事業法違反、品質・性能に関わるデータの不正・不備など、これらの事件が表面化することで、世の中におけるコンプライアンスが重要視されるようになりました。

事故・事件の表面化の背景

近年のSNSやインターネットの普及とともに、内部告発者を守る法律「公益通報者保護法」が出来たことによって、会社が行っている違反はすぐに広がるようになりました。監督官庁や報道機関直接に告発することが容易にできるようになり、過去に通用していたことは通用しない時代となり、企業においてコンプライアンス違反は絶対にやってはいけないこととして浸透してきました。

コンプライアンス違反の防止策として「ハインリッヒ法則」

労働災害における経験則のひとつ、1つの重大事故の背景には29の軽微な事故があり、その背景に300の異常が存在するという法則です。日頃から「些細な異常」に対して、目配りすることで重大な事故を未然に防ぐという考え方が非常に大切です。

時々目にするルール違反→軽微な違反→コンプライアンス違反の事件化

といったように、些細なルール違反が大きくなることで事件となってしまうのを防ぐ対策として「ハインリッヒ法則」の活用が有効です。

まとめ・社内モラルのルール化・モラル遵守によるルールの徹底

以上、企業におけるコンプライアンスの重要性を見てきました。社会人モラルに則ったコンプライアンスの遵守によって、健全な職場を維持すること・構築していくことが非常に重要です。それには、風通しの良い職場づくりを目指して、コミュニケーションをしっかりと取れる環境にしていく必要があります。

世の中に役に立つ企業、その結果として利益をしっかりと出す会社を構築することが、家族やその周囲に尊敬される企業として確立していきます。密なコミュニケーションのためにも、社員に言ってもらいやすい自分づくりと同時にコンプライアンス研修の徹底が重要です。

ジャイロ総合コンサルティングでは、真のコンプライアンスマインドの醸成を行うコンプライアンス・リスクマネジメント研修を行っています。ハラスメントや情報漏洩防止・個人情報保護など、コンプライアンスに特化した研修です。貴社の事業内容や実情に応じてカスタマイズしたコンプライアンス研修が可能です。ぜひ、企業存続の最大リスクに向き合うコンプライアンス研修をご検討ください。

著者 研修アドバイザー

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