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パラハラ防止法施行で何が変わった?ハラスメントの現状とは

2020年6月に大企業、2022年4月には中小企業を対象に施行された「改正労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)」。
全企業が対象となってから半年以上が経過した現在、企業のハラスメントの現状はどうなっているのでしょうか。

【おさらい】改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)とは

パワハラ防止法では、パワハラを下記のように定義しています。

  1. 優越的な関係を背景とした言動であって
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
  3. 労働者の就業環境が害されるもの

上記に当てはまる言動がハラスメントとみなされます。

また、この法律では企業に対してハラスメント防止策や、発生した際の対応を義務付けています。企業には、下記の対応が求められます。

  • 事業主によるパワハラ防止の社内方針の明確化と周知・啓発
  • 苦情などに対する相談体制の整備
  • 被害を受けた労働者へのケアや再発防止 等

参考:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)」

法整備を受け、パワハラに対する方針を策定する、社内の相談窓口を設置するなどの対策を実施した企業も多いでしょう。パワハラ防止法の施行は、企業にどれほどの影響を及ぼしているのでしょうか。

パワハラ防止法施行後の企業の実態

メンタルケアサービスとしてオンラインカウンセリングを展開する株式会社マイシェルパでは、パラハラ防止法施行後の2022年7月に、「パワハラ防止法適用後の課題」に関するインターネット調査を実施しました。今回は、こちらの調査の質問項目からいくつか抜粋して調査結果をご紹介します。

下記が調査の概要です。
・調査期間:2022年7月6日〜2022年7月11日
・対象:従業員規模25名以上の企業経営者・人事担当者
・調査人数:1,005人(従業員規模25名〜100名の企業経営者・人事担当者各250人、従業員規模101名以上の企業経営者250人・人事担当者各255人)

小規模の企業では相談窓口の設置が6割以下に

調査では「パワハラの相談窓口を設けていますか?」という問いに対して、下記の回答がありました。

従業員規模25名~100名の企業

  • 社内に設けている(47.4%)
  • 社外に設けている(19.2%)
  • 設けていない(33.4%)

従業員規模101名以上の企業

  • 社内に設けている(77.8%)
  • 社外に設けている(11.3%)
  • 設けていない(10.9%)

従業員規模が小さいグループでは、相談窓口を設置している割合が社内・社外合わせて58.7%でした。つまり4割以上の企業ではパワハラ防止法の施行後も、ハラスメントを受けた際の相談先が制度化されていないということがわかります。

また、両グループとも、社外の相談窓口を設置している割合が低い結果でした。社内相談窓口には「情報の漏洩を恐れて従業員が相談しにくい」「相談員が社内の人材だと気兼ねなく話せない」などの懸念点があります。従業員規模が小さいグループの場合はよりその傾向が強まるためか、大きいグループと比較して社外窓口を設置している割合は7.9%上回っていました。

社内に相談窓口を設置していると回答した企業に対する「社内にパワハラ相談窓口を設置してみて、どのような課題感を感じていますか?(複数回答可)」という質問については、下記の結果が出ています。

  • 相談者の情報が社内に漏れる(34.6%)
  • 行為者が役職者・年長者・キーマンで、指導が難しい(30.6%)
  • 担当者の負担が増える(28.3%)
  • 相談者が不利益になる(28.1%)
  • 行為者の情報が社内に漏れる(19.7%)

相談者・行為者のプライバシーに関する懸念に加え、窓口の担当者にかかる負担も問題視されていました。とはいえ、社内のリソースで相談窓口を運営する企業が多いのは、金銭的なコストなどを考慮しているのかもしれませんね。

パワハラの約2割が解決せず

社内でパワハラの事実が確認された事例のある企業に対する「行動(被害者と行為者の間の関係改善に向けての援助や措置)したことで、問題は解決しましたか?」という問いについては、「はい」という回答が79.8%、「いいえ」が20.2%でした。

解決しなかった20.2%の事例については「解決しなかった理由として近いものを教えてください(複数回答可)」という質問で深掘りされています。

  • 行為者がパワハラをしている自覚がない(53.5%)
  • 調査の結果、パワハラの事実はないと判定されたが、被害者がパワハラを感じている(28.9%)
  • 行為者が重要ポストにあるため異動などの措置ができなかった(21.4%)
  • その後の被害者へのサポート(業務相談など)が不十分だった(19.5%)
  • 被害者を配置転換したが不服や不満があった(17.0%)

もっとも多かったのは行為者がパワハラをしている自覚がないという回答です。次いで多かったのは、パワハラには判定されなかったものの被害者の納得が得られていないケースでした。

参考:PRWire「約3割がパワハラに対する『役職者・年長者・影響力のある人材への指導が難しい』と回答」

外部サービスの利用がおすすめ

アンケートの結果をみると、法整備はあくまでスタートラインであり、これから各企業でハラスメント対策を強化していく余地が多分にありそうです。

行為者の自覚を促せない、役職が高いがゆえに指導がしにくいといった社内だけで問題を解決するのが難しいケースでは、外部の第三者の介入を検討するのも一つの方法です。しかし「相談窓口を外部に委託するにはコストがかかりすぎる」と頭を抱える人事担当者様も多いはずです。

そこでおすすめしたいのが、外部の研修サービスの導入です。パワハラの定義や当てはまるケースなどを客観的な立場から伝えることで当事者の自覚を促すのはもちろん、「パワハラを許容しない」という社内風土の醸成にも一役買ってくれます。

セミナー&研修.netでは、一般社員だけでなく管理職向けのハラスメント研修も充実しています。講義だけでなくワークショップも取り入れているため「自分の行動がハラスメントに該当しているかもしれない」という、振り返りのきっかけにもなるはずです。

パワハラは優越的な関係が背景となるため、管理職は無意識のうちに行為者になっている可能性があります。また管理職のなかには、どこまでが指導でどこまでがハラスメントになるのか、線引きに悩む方も多いでしょう。自信を持って部下とコミュニケーションがとれるよう、ハラスメントの境界線がどこにあるのかについても解説しています。

パワハラ防止法の施行から時間が経過し、今一度社内の環境を見直したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。Zoomを活用したオンライン研修にも対応しているので「管理職を一箇所に集合させるのが難しい」という企業からも好評をいただいております。

管理職ハラスメント防止研修【パワハラ防止法対応】

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