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みなさん、こんにちは。朽木鴻次郎です。ジャイロ総合コンサルティングで研修/セミナー 講師をしています。主なテーマはコンプライアンスの推進、ハラ
スメント防止などの企業法 務です。「SNS向けコンプライアンス」についてのその2です。(※1)
その1はこちら
今回は「SNSリタラシー」について考えてみます。
(※1)本稿ではSNSの定義を広くインターネットで情報発信ができてインタラクティブな意見交換機能がついているものとしています。ゆるい定義です。
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もうすでにSNSを使っていらっしゃる方も、これからやってみようと考えてらっしゃる方も、あらためてSNSの使い方や設定の基本について考えてみましょう。SNSリタラシー、 SNSの使い方、の話です。思いがけず一風変わった人から絡まれるトラブルを発端にコンプライアンス違反を引き起こさないためにも、案外重要なことだと思います。
SNSに投稿するとき、実名、匿名、ハンドル名?どれを使いましょうか?ビジネスで利用するときも、「〇〇会社、広報の朽木です」と実名にする場合もあるでしょうし、「中の人の『コーちゃん』です」なんてする場合もあるでしょう。ただし、仮に匿名にしても、 匿名性は完全確実に担保されるものではないと、どこか頭の片隅にとどめておいていただきたいと思います。
コメント欄、ブックマーク欄、DM(ダイレクトメール)機能。フェイスブックやツイッ ターに自動的にシェアできるボタン。これらは、インタラクティブな交流を楽しむためのも のだし、ビジネスでSNSを使うときにはお客様に積極的に訴求するための武器でもあり、 これこそがSNSの楽しさの核心ではあります。一方で、「炎上」するのもコメント欄からと いうことも多いのです。
SNSによっては基本設定でコメント欄を設けないこともできます。あるいは、コメントはもらっても、いったん預かって公開するにあたっては承認制に設定したりすることもできますね。公開範囲も「友達承認」している人限定にもできるものもあります。必要に応じた設定が好ましいです。
アカウントの乗っ取りやなりすましも良く聞きます。なりすまして、詐欺行為を行ったり、 怪しい勧誘を行うというものです。私も自分のインスタグラムアカウントが某メガネメーカーに、あるいはそのメーカーを名乗っていただけなのかもしれないですけど、乗っ取られて、宣伝に使われました。即削除して、パスワードを変えましたけどね。
SNSアカウントを取得したら、放置せず、最低でも1日に数度(2-3回)はアクセスするようにした方がいいと思います。使わないアカウントは削除しましょう。
またSNS運営サイドを装って「あなたのアカウントに不正アクセスがありました」「あなた のアカウントの支払い条件に不備がありました」などのメールが送られてくることもあります。実はそれは不正メールかもしれません。メールに記載されているURLはニセモノで詐欺サイトに誘導される場合もあります。おかしいなと思っても、メールのURLからではなく、 必ずネットの自分のアカウントから確認してみることをお勧めします。
「パスワードは定期的に変えましょう」とはよく言われたことです。ところが、近年政府見解が少し変わったようです。「国民のための情報セキュリティサイト」によりますと、不正アクセスがない場合は、必ずしも定期変更は必要ない。むしろ「定期的に変更するよりも、機器やサービスの間で使い回しのない、固有のパスワードを設定すること」とあります。そうしなければならないのでしょうが、十数個のアカウント管理になりますから、現実的には難しいような気もします。紙にメモするかと言っても、そこからの漏洩も怖いような気もしますね。
SNS活用研修(基礎編)
いわゆる診断系って言われるアプリやサイトです。
簡単な数問の質問に答えると性格診断をしてくれるというものです。「あなたは武将でいえ ば………はい、『信長型』です!」とかのアレです。安全なものもあるようですが、その多くは危険、情報流出の罠だらけ、そこから情報が吸い取られることが多いらしいです。避けて通るのが無難でしょう。
わかっているつもりでも、ふとした拍子に発信した一言に大炎上なんてことがないように、ネットに書き込む前の心得を七箇条にまとめてみました。
世の中には理不尽な事件も多いです。ただし、その理不尽な事件に逆上してコメントを書きなぐって送信してしまうと思わぬコンプライアンス違反を犯してしまうことがあります。 いったん落ち着きましょう。送信ボタンを押す前に、5分でいいから考える。5分は結構長いですよ。
酔っ払って発信しない。漫才コンテストのM-1の関係で、大物女性芸人を不適切に批判してしまった若手芸人がいました。飲んだら書くな、です。
その発言は「舞台の上に立っている自分が発言し」「全世界にテレビ放映されている」と考える。恋人や家族に見られてもいいものかどうか考える。世界に向けて発信しているということを自覚しましょう。「友達限定」でもいつ流出するかわからないです。匿名でも名前はバレてしまうこともあると思った方がいいでしょう。
ネットの情報を鵜呑みにして信用しないこと。ネットには「デマ」も多いです。「けしからん~!」とすぐに反応しないこと。サイト自体が嘘のこともあります。有名人がアップしているからといって、その有名人も乗せられていることもあります。一見美談風、「輸血の緊急募集」とか「子猫を助けて」など、「拡散」「拡散希望」には注意してください。逆にわざと「反常識的」なことを書いて、確信的「炎上」狙いもあります。炎上商法ですね。
災害時にはデマも多いです。乗せられて反応したり、リツイートやシェアしたりしないように気をつけましょう。
ネガティブコメントを送りつけてくる人、絡んでくる人はスルーして、即ブロック、ミュートがいいでしょう。そういう人とは、関わらない。一見真面目に見える人も実は危険な人だったり。女性に見えて男性の場合もあります。
知らない人、リアルで関わりのない人へ、ネット上の通りすがりの人に対して、聞かれてもいないのに「それは違うよ」と否定したい、「これは本当はこうだよ」と教えたい、「これこれすべきですよ」と諭したい。一旦その気持ちは抑えてください。相手はどんな人なのかわからないのですから。
SNSが気になって気になってしょうがない。夜中に何度もチェックしないと気がすまない。もし、そんな状態になったらちょっと要注意ですね。SNS中毒になりかけているのかもしれません。そんなとき、究極の方法があります。それは…
SNSをやめてしまうこと。
身もふたもないようですが、これも一案です。大丈夫、死にはしないのです。
就業規則を守る、これもコンプライアンスです。昨今はだんだん許される方向に向かっている副業ですが、副業?かもしれないSNSの利用は、就業規則違反の可能性を疑わなくてはなりません。
・アフィリエイト・オークションでの転売・ネットショップ・有料サイト/サロンなどの運営
これらは副業とみなされる可能性が高いです。
個人の時間でどこまで許されるのか。副業と見なされるのか見なされないのか疑問のある場合は事前に確認しておいた方がいいでしょう。
Twitterビジネス活用研修
以上、分かってるつもりでもついついやってしまう間違ったSNSの使い方でした。日常生活で気をつけることとほぼ同じです。しかし、ネットとなるとついついうっかりしてしまう、 コンピュータやネットの向こう側に「人間」がいることに無意識になってしまう。
ちょっとの意識で、SNSのコンプライアンス違反は防げるものです。
SNSは正しく使っていれば、本当に楽しいし、強力なビジネスの武器になります。SNSなんて怖くない。どんどん活用しましょう!
SNS向けコンプライアンス その3
著者 朽木鴻次郎
ジャイロ総合コンサルティング(株)・コンサルタント 「企業法務・コンプライアンス」をテーマとし「企業の秘密を守る」「SNS利用の注意点」「パワハラやセクハラ、職場のいじめやいじり」などの領域に詳しい。 84年一橋大学法学部卒業後、数社での経験を経て、04年から任天堂勤務。DS/3DSシリー ズ、Wii/Wii U、Switchなどの立ち上げに関わるとともに国内外のサプライチェーンでの CSR/法令遵守推進活動に従事。18年に任天堂退職。一貫して法務畑。1960年(昭和35年)生。
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