リフォーム営業研修で伝えたいこと
先日、岐阜県で工務店を対象としてリフォーム営業研修の講師として登壇させていただきました。
実はこのようなリフォーム営業研修は年間多数実施させていただいておりまして、工務店の経営者や営業の方に対して顧客獲得の具体策をお伝えしています。
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達人営業がいなくなった今
数十年前までは建築業界には多くの達人営業が存在していました。とくに工務店でも創業社長の多くはこの達人営業と呼ばれる営業手法を自然と行ってきました。
相手のニーズを肌感覚で察知し、顧客の予想を超えるような提案をするような営業です。また達人営業は非常にアイデア豊富で、顧客の思いもよらない発想で顧客の信頼を獲得します。
このようなスキルを習得するためには、数多くの経験と失敗が必要不可欠です。当時は、人口がどんどん増える時代でしたから家づくりや営業経験は簡単に積むことができました。
一転して、今現在の住宅事情といえば、新築着工率は横ばい、多くがリフォームが中心となっています。そこにさらに輪をかけて家電量販店など様々な業界が新規参入してきており非常に厳しい状況であることも事実です。
もはや達人営業が生まれる時代ではなくなっています。
普通の営業であってもリフォーム提案することができるような営業の仕組みづくりが今の時代必要となっているのです。
顧客を選ぶことで顧客の成約率と紹介率を高める
人口減少時代の今、どのような営業をしていくべきなのでしょうか?
リフォーム営業において重要なキーワードが、自社に合った顧客の選択です。
人口が減少したのだからターゲットを広げなければならないという発想はとても危険な時代です。
SNSやインターネットが普及した時代ですから、悪い口コミは簡単に広げることができます。ターゲット外(不得意分野)の顧客を下手に獲得しようものなら悪い口コミは一気に広がっていきます。
逆に、最適な顧客の選択ができた場合には、良い口コミが広がりやすくなるということを覚えておきましょう。
事前にSNSやブログなどで情報を集めた人の成約率は、そうでない場合の17倍の差がでる。また同じように紹介率も16倍の差がでるという調査データがあります。
顧客はSNSやインターネットを活用しながら、問い合わせする前に自分にあった工務店を探しているということです。
ですからまずは探している最適な顧客層に対して、情報発信を行っていくことが非常に重要となります。
そもそも工務店に顧客が期待していることとは?
そして次に考えるべきことは営業方法です。
大手ハウスメーカーに期待しているのは、ブランドという安心感です。
逆に小さな工務店に期待しているのは、話を聞いてくれる身近さです。
昔の工務店の社長たちは、お客様とお茶を飲みながら細かなニーズを探り、それを家づくりに反映してきました。一見無駄なお茶飲みですが、そのリラックスした会話を通して顧客ひとりひとりの細かな要望に応えていったのです。
ある意味で、工務店はオーダーメイドの家づくりをしていくことが生き残る道です。
ただしいま求められている営業はお客様の言いなりになるということではありません。
お客様の要望を掴みつつも、プロフェッショナルとしての提案を自信を持っておこなう姿勢が求められています。ときにはお客様の要望を否定してでも、お客様にとって長期的に住みやすい提案を行います。
本当のプロフェッショナルは、お客様ではなく、工務店である。
お客様は本当の意味での家づくりの専門家ではありません。
より多くの家を建て続けている工務店こそが本当の専門家です。
インターネットには様々なリフォームの情報が手に入れることができますが、その情報は玉石混交状態です。またお客様に最適な情報を探すのはさらに困難。
ここで頼りになるのが工務店の提案です。
本当のプロフェッショナルが、本気の提案をしてくれる。お客様は実はここを期待しているのです。
本物のプロフェッショナルが本物の提案をする。そういう工務店が期待されているのです。
達人営業ではない、今の若手営業でも、そのような専門的な提案をしていくための営業方法を習得していくことがとても大切なのです。
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