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昨日は某商工会議所にて「社長成長塾」なるタイトルのセミナー講師を務めた。受講されたのは、創業後数年を経過した経営者であり、そのような方が30名弱集まった。売上が増加傾向にある会社、まだまだ立ち上がっていない会社、全国紙に有望な企業として紹介された会社など状況は様々だった。そのセミナーの中で、「企業の究極の目的とは」という問いかけを行った。出てきた回答は、「社会的に役立つ存在になること」、「売上を上げて利益を確保すること」、あるいは「人にありがたいと思われる存在になること」などであった。
それらの回答は決して間違いではないだろうが、私が期待した回答は、「存続すること」であるが、残念ながらこのような回答された方はほとんどいなかった。なぜ「存続すること」が企業の究極の目的なのか、私なりの考えは、存続せずに会社を廃業あるいは倒産することは、経営者として絶対に避けるべき、許されないことに尽きる。会社を閉じるということは、会社のために頑張った従業員を見捨てることであり、他の取引先など協力者の期待も裏切ることになる。また、社長自身のプライド、これから生き続ける意欲、さらに将来の収入の道を断つことになる。会社さえ存続し続ければ、さらなる発展につながる可能性を残す。「利益を上げる」や「社会的な存在になる」ことは、「存続する」ための手段に過ぎないと言えるだろう。
社長の役割は、「会社を存続する」ためにあらゆる手段を講じて、それなりの利益を上げて、従業員はじめステークホルダーに還元し、その結果として社会的意義のある存在になることだろう。そのように考えれば、社長が心掛けるべきは、第一に継続的に利益を上げ続けること、従業員が意欲を持って働き続けること、さらにリスクを最小限に抑えて事業発展をもくろむことに通じる。
従業員なしの会社、社長一人の会社は別にして、中小企業の社長になる、あるいは社長に昇格するいうことは、従業員と向き合うこと、寄り添うことである。従業員と向き合って、会社のビジョンを伝え、方針を策定し、戦術を選択することである。従業員に寄り添って、従業員が感じている不満を聴き、迷いながらも解決策を模索することである。時には、苦言を発し、叱ることも必要となる。
社長は孤独な存在であり、結論を下すに相談相手はいない。従業員に相談することは良しとすべきだが、最後の決断は一人で行う。その決断の責任を負う覚悟が求められる。社員から社長に昇格するとは、その立場が逆転することである。従業員の立場は、社長の批判者であり、経営に関わる他の選択肢を探り、おかしな決定には異議をとなえる。逆に社長の立場では、批判を受け、経営に関わる選択肢の創出を促し、一度下した決断には多少のことがあっても固執することが求められる。
私が経営者セミナーで伝えることは、経営スキルや経営テクニックではない。「心構え」と「覚悟」である。経営スキルやテクニックはもちろん重要なことだが、それ以上に重要な「心構え」と「覚悟」は、容易に習得できる類のものではない。生来に得た能力ともいえるものであり、セミナーや研修のみで伝えきれるものではない。したがって、座学は最小限にして、トレーニング主体のセミナーになる。極限の状態、例えば部下から感情的に反論される、会社の存続に関わる状態での判断が求められるなどの状況において、自分がどのような行動をとったのか、正しい行動だったのか、そのタイミングは適正だったのかなどを判断してもらう。それらのトレーニングを通して、「心構え」と「覚悟」のレベルアップを図ってもらうものである。
著者 研修アドバイザー
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