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プロ野球巨人の原辰徳監督が、先日あるTV番組に出演してこう話していました。「野球は失敗の多いスポーツなので(自分を)疑わないことが大事」、そして「一度や二度の失敗によってすべてを疑ってしまうとゼロに戻ってしまう(ゼロ以下になってしまう)」と。
野球は、打者なら3割打てれば上々ですし、試合の勝率は、プロ野球の優勝チームでもせいぜい6割を超える程度のものです。つまり、それ以外は失敗している。ちなみに営業の成功率は、受注率や商談成功率(商談が進捗した割合)等になりますが、それも当然ながら10割というわけにはいきません。特に新規商談の受注率なら2~4割程度が一般的ではないでしょうか。(もちろん対象によりさまざまですが)
つまり営業で大事なことも、失敗のつどゼロに戻ってしまうのでなく、積み上げるということ。仮に正しいことをやってもすべてがうまくいくとは限らないのが営業です。すべてを「疑っては」いけません。それでは収拾がつかなくなる。原監督が言わんとしたのはそれです。ではそのためにはどうすればよいでしょうか。私の考えではそれは「基軸を持つ」ということです。
基軸とは、物事の根本、中心や基準という意味ですが、ここでは「いつもそこに立ち戻って考えたり、客観的に分析・評価したり、再びチャレンジするための拠り所」という意味で使います。それがあれば、多少の失敗があっても、ふらふらしなくてすむのです。
例えば、同じくプロ野球ヤクルトの佐藤ヨシノリ投手は、今年のキャンプでツーシーム(ストレートの一種)を練習しているそうです。通常のストレートはフォーシームと呼ばれ、両者はボールの縫い目の使い方が異なります。ツーシームで投げると同じストレートでも微妙に変化する癖球になるので、打者はとても打ち難いのです。日本ハムのダルビッシュ投手等もこのツーシームを武器にしています。
それはともかく、ヨシノリ投手の取組みは「球種を増やす」ということです。
ちなみにこれも現在の(うまく機能している)球種という軸があるからこそ、増やすことが可能になります。(ゼロに戻ったら、それを「増やす」とは言いません)
ヨシノリ投手の特徴は、昨シーズン時速161キロを記録した速球です。これと幾つかの変化球を組み合わせるだけでも、今のところ打者を翻弄するには十分でしょう。しかし将来を考えれば、それだけで長きに渡る成功はおぼつきません。そこで持ち味の速球をより活かすためにも球種を増やすことが不可欠になります。それを増やすことで、さらに打者を攻略するための投球の組み立てができるようになるのです。
営業の場合も、これと同じように考えることができるでしょう。
例えば、商談において「自社商材の説明」が得意な人がいたとすると、それを一つの球種と考えます。その球種には自信があるので、タイミングよくその商材について聴かれたような場合には立て板に水のごとく説明することができますし、その場合は受注確率や商談成功率もかなりの程度、高まるに違いありません。
しかし商談ではいくら説明だけがうまくても、それが相手の状況やその場のタイミング等に即したものでなければ効果は半減してしまいます。「いいときはいいが駄目なときは駄目」という成り行きまかせの営業になってしまうからです。
そこで新たな球種を覚える必要性が生じます。営業では、商談前なら「適確に事前準備する」という球種があるでしょうし、商談現場では「相手の状況をよく聴く」、「相手の感情を肯定的にする」、「次に繋がるようクロージングする」等といった球種もあるでしょう。(他にもいくらでも考えることができます)
そうすると、球種を増やすことで、それまでの持ち味である「商材説明」の効果をさらに高めることができます。
特に営業において、「いつもそこに立ち戻って考えたり、客観的に分析・評価したり、再びチャレンジするための拠り所」、また、何かを改善したり、増やしたりするための基礎となるような軸のことを、私は「営業体幹」と呼びたいと思います。
(“営業の練習”のススメ-その7-へ続く)
日々の活動に、即、活かすことが出来る営業の実務に直結したロジカルシンキング(論理的思考)の考え方・やり方を理解します。また、営業の上達のために取り組むべき具体的な練習方法を身につけます(ツールを活用した効果的な方法です)。
著者 研修アドバイザー
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