3.面接演習の活用
人材アセスメントの中で通常行われる面接演習について、その多様な活用の方法について、紹介させていただきます。
面接演習は、決められた時間(例えば10分間)の中で、相手役(部下や上司、顧客など)を説得したり、動機づけたり、問題解決の助言などをしたりする演習です。
一般に、相手役は研修会社のスタッフや講師が務めます。
したがって、一般的な研修で行なわれる受講者同士のロールプレイの場合のように、相手役は簡単には説得や動機付けには応じてくれません。
それは面接に臨む受講者の様々な特性や能力側面を引き出すねらいがあるからです。
受講者の面接の進め方次第で、最後までの平行線で終わることもありますし、時に激しい応酬になることさえあります。
能力的には対人側面に力点を置いた棚卸を行います。
対人的な特性やコミュニケーションスタイルの特徴点を診断します。
診断する項目は、例えば、影響力、説得力、柔軟性、感受性、共感性、主体性、ストレス耐性、人材育成力などです。
営業パーソンの場合は、インパクト、セールス意欲、傾聴力、口頭表現力などです。
面接演習は主に対人側面の棚卸しをしますので、管理職に限らず、どなたでも立場や職種に応じて、求められる能力やスキルを診断するとともに、能力開発に役立てることが可能です。
したがって、管理職、一般職、あるいは営業職の方も、対人能力やコミュニケーション・スキルの能力開発にこの面接演習をご活用いただくことができます。
以下に、面接演習をパーツとして活用する場合の例をご紹介させていただきます。
(面接演習の様々な活用方法)
・コーチング(部下指導)研修
面接演習をコーチング(部下指導)研修等の一部に組み込んで実施する場合があります。
通常のコーチング研修と違うところは、研修の前半部分で、部下指導等の面接ロールプレイを行います。
ここで、対人コミュニケーションの難しさを実体験していただきます。
勿論、面接場面の模様はビデオに収録します。そして、その後にビデオ再生を通じて振り返りを行いますので、受講者は、自分自身のコミュニケーションスタイルや、対人側面における強みや弱点を強く自己認識します。
コーチング(部下指導)研修の中に、この面接演習という人材アセスメントの要素を入れることで、研修に対する受講者のモチベーションを最大限に高めることが可能になります。
(参考まで 受講者の感想)
自分自身の面接演習(部下指導)の様子をビデオ再生で見た受講者から以下のような感想がありました。
「相手の話を無視していた」
「答えを強要していた」
「答えを誘導していた」
「相手の答えを無理に変えようとしていた」
「相手の話を聞いていなかった」
「自分の意見を押し付けていた」 など
・営業研修
また、面接演習は営業研修等の一部に組み込んで実施する場合があります。
営業研修の場合は、商談場面等のロールプレイ部分に人材アセスメントの手法を活用します。
商談のロールプレイの模様をビデオ撮影するとともに、再生をおこない、営業パーソンにとって必要な能力に照らして、自己の特徴や能力を棚卸ししていただきます。
商談場面等の対人状況において、自身の強みは何か、不足する部分はどこなのかの明確化を行います。
総花的に能力開発を行うよりも、個々人ごとに啓発ポイントを明確化することで、営業パーソンの商談能力の向上を効果・効率的に行うことができます。