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コンプライアンス経営の実践(一般従業員)その1

一般従業員に対しては、まずは、基本知識の理解と意識付けが重要になります。コンプライアンス違反は、「知らなくて」、あるいは「意識が不足して」で犯してしまうことも多いからです。

従業員に対してこの基本知識の理解と意識付けを行うためには、集合研修や勉強会等を通じた学習や、朝礼や夕礼等の場での周知徹底などが考えられます。

集合研修や勉強会等では、まずは、コンプライアンスとは何か、またその重要性を理解させます。次に、なぜ我が社はコンプライアンスを推進するのか? 自分の言葉で考えさせます。そして、各法令ごとや業務ごとに違反事例を活用し、どのような法律やルールがあり、どうしなければならないか、どのようにすべきかについて学ばせます。一方、自己のこれまでの行動をチェックリスト等に基づき評価し、問題点や今後の課題を明確にすることも非常に有効と考えます。

以下、一般従業員に対して、集合研修や勉強会等でよく行う学習プログラムを紹介させていただきます。

コンプライアンス違反事例研究

以下のようなテーマについて違反事例等を学ぶことで、関連法令の具体的な理解や多くの気づきや発見を与えることが可能になります。

◆金銭横領
◆情報漏洩
◆消費者保護
◆インサイダー取引
◆営業秘密
◆企業間取引
◆セクシャルハラスメント・パワーハラスメント
◆労務トラブル など

違反事例を学ぶことで、何が違反なのか、関連法律やその背景、職場での留意ポイントなどについて学ぶことができます。
職務にもよりますが、必要なテーマをすべてを理解させるにはかなりの時間を要します。基本的には、短時間集中よりも、ある程度間隔をおいて計画的に実施する方が望ましいと考えられます。理由は、従業員にコンプライアンスを真の意味で理解・浸透させるためには、相当の時間をかけ同様のことを反復継続的に働きかける必要があるからです。

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