管理職必須研修のひとつ評価者研修(人事考課者研修)


企業の成長を遅らせる最大の原因は人材育成の遅れ

管理職に評価者研修を導入していない企業があります。その企業では優秀な経営陣が描く、すばらしい成長戦略実行計画がまとめられ、全社員一丸となって目標達成することを期待して計画は実行に移されました。果たして3年後の目標達成度は…。残念ながら実行1年後、2年後、3年後と目標と実績との乖離が大きくなってしまいました。さて、その原因は何か。原因分析をする場合、外部環境と内部環境を見ていく必要がありますが、急激な外部環境の変化は戦略の軌道修正を余儀なくされることでしょう。仮に外部環境の影響が想定内だとしたら内部環境についてどのように振り返るべきでしょうか。

内部環境とはいわゆる経営資源(ヒト・モノ・カネ等)の自社に関する事柄を指すのはご承知の通りです。さて、モノやカネに関しては、成長阻害の原因分析が客観的にできると予測できますが、ヒトである人材について客観的な分析が適うでしょうか。一般的に人材評価は各現場の管理職達の役割です。この点についてよくお考え頂ければと思います。

「人は宝なり」、「人材=人財」といいます。“宝”であれ“財”であれ、その価値を高めなければ、言い方を変えるならば現状維持では、企業の成長は実現しないわけです。モノやカネ等を動かす責任をヒトがとる以上は、人材が育たない企業では、すばらしい成長戦略実行計画も絵に描いた餅になってしまうのが現実ではないでしょうか。

目標管理型の評価者研修のすすめ

人材の成長目標は企業の成長目標をブレイクダウンされた目標が理想の形と言えます。「目標」が果たす役割の大きさを社員一人一人が理解している状態をいかに作るかの手立てが求められます。もし、各職場の責任者である管理職層が自身に加えて部下達の「成長目標」に対する意識が希薄の組織がいくつも点在するとなると企業の成長への影響は決して小さくないはずです。

現在の人事考課制度が職能資格制度に準じていたとしても、研修では目標管理型の研修を推奨いたします。ここまで述べてきた通り、企業すなわち人材の成長に目標は欠かせません。目標管理制度の評価は具体的な業務目標や自己成長の目標を上司との合意で決定し、評価期間の具体成果に対して達成度合で評定していく仕組みです。この仕組みは、具体的な個人目標と組織目標が適正であるか判断できるため、目標管理型の評価を知ることは大変有意義であると考えます。

また、働き方改革でテレワークが定着すると職場で顔を合わせていた時と比べ、部下とのコミュニケーションが大幅に減ることは避けられません。これは管理者にとって仕事ぶりを観察する機会が大幅に減ることを意味します。テレワーク時代の管理者の評価者は目標管理型の成果主義に頼らざるを得ないのは必然かもしれません。テレワークに限らず、部下の職場が地域分散になっている場合も同様と言えます。

評価者研修で得られる3つの効果

評価者研修は、管理職にとって必須の研修であることが明らかになりました。集合教育として受講する評価者研修は管理職にとってどのような効果をもたらすか簡単に解説していきます。

1.評価眼の目合わせ

人が人を評価する人事評価は、管理者にとって難しい仕事のはずです。なぜなら完璧に公平、客観的に評価することは不可能だからです。評価のトレーニングを受けてない評価者は、様々な評価エラーを起こします。研修では犯しやすい評価エラーを理解した上で、演習上の共通の被評価者となる架空の部下について評価を行います。評価者研修は、共通の部下を評価することが重要になります。個人評価を持ち寄って行われる評価会議による合意形成のプロセスが、部門間の評価眼の目合わせの効果を生みます。集合教育により評価尺度の共通認識の重要性を醸成します。

2.部下の納得性

評価業務は人事評定で終了というわけではありません。評価結果を部下に伝える重要な仕事が残っています。部下が上司の評価コメントに納得できなければ、評価者である上司との信頼関係は深まらないかもしれません。カオナビHRテクノロジー創研のアンケート調査によると、人事評価について満足している社員は20%以下だそうです。その理由は、「結果に納得感が無い」が 55.9%、「評価者が信用できない」「理由に納得感が無い」「項目・目標設定が不適切」が全て 40%弱だったという結果です。このアンケート結果を克服するために、評価者研修では評価を伝える面談スキルのトレーニングも重要なファクターとなります。

3.自己成長のための目標設定

人事評価のデータは、人材育成のデータでもあります。評価結果を元に次年度の目標をいかに部下が主体的に設定するかが大きな課題になります。前項の被評価者の不満のひとつ「項目・目標設定が不適切」は、上司、部下の間で合意した目標にならないまま、事業年度が始まったことになります。目標設定に対する不満を持ったまま評価されれば、部下はどのような反応を示すかは想像に難くないでしょう。評価者研修では、部下の能力を伸ばす目標設定について考察します。また、目標設定の面談シミュレーションを行うことも可能です。

評価者研修は、各企業の人事制度を組み込んだ形、例えば評価尺度や演習上の被評価者の職能資格や等級を実際に準じて実施していきますので、演習取り組みの投入感は担保できます。また、オンライン開催も可能ですので是非この機会にご検討ください。

著者 腰高 康雄

人材派遣会社から研修コンサルタント会社(株)マネジメントサービスセンター(MSC)に勤務し、営業企画部マネージャーを務め全国売上トップとなる。その後、インターネットビジネスで独立開業の後、研修会社を設立し昇進・昇格の個別指導を始める。現在は、ジャイロ総合コンサルティング取締役兼コンサルタント。経験に基づくマネジメント研修、営業研修、販促研修を得意としている。

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