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流通業向け販売促進研修(日本ボランタリーチェーン協会)開催レポート

流通業の最新動向とネットを活用した販売促進手法を学ぶ。流通業向け販売促進研修の開催レポート

2023年7月28日(金)日本ボランタリーチェーン協会主催のネットを活用した販売促進手法を学ぶ研修の講師として、ジャイロ総合コンサルティングの渋谷雄大講師が登壇いたしました。

カリキュラムは下記の通りです。販売促進の基本的な知識に加えてAI活用、SNS活用、チラシ作成などデジタル・アナログ販促の両面について学習いただきました。

ネットを活用した販売促進

  • 販売促進の考え方と進め方
  • AI(ChatGPT)を使った販促アイデアの立て方
  • SNS活用のコツとツボ
  • チラシを含めた販売促進
  • グループワーク(チラシ作成・グループ発表)

研修詳細

毎年、日本ボランタリーチェーン協会の会員企業から集まり販売促進について学んでいただいておりますが、今年は15名の参加者を対象に、最新の販売促進手法と販促チラシ作成実習を含めた6時間の研修を実施いたしました。

AIを活用した販促の効率化と高度化について

スーパーマーケットや小売店を含めてですが、多くの企業では、販促物作成において業界ごとのテンプレートが存在しており、どうしても画一的な似通ったチラシが増えてきています。
かと言って、毎週チラシを作成しなければならない忙しさもありますし、販促担当者の過重業務などが原因となり、チラシなどの販促ツールの効果性よりも効率性を重視されるようになっているようにも感じます。日々の業務があまりにも忙しく、チラシ作成において決められたフォーマットで作成せざる得ない環境だと言えそうです。

そんななかで登場してきたのがChatGPTをはじめとした生成AIツールです。

チラシのキャッチコピー、年間販促スケジュールの作成、イベント計画、商品POPの商品説明など、手間暇がかかる販促の一部をAIに代替させることで販売促進担当者も時間を効果的に使えるようになりつつあります。ただし、100%業務をAIに任せるわけではありません。例えば、キャッチコピーアイデアを100個ChatGPTに提案させ、その提案を元にして社内会議でより深く検討する。最後の一手を人の手を介すことで販促ツールの効果性を高められるようになります。

よく考えてほしいのが、人間の力でキャッチコピー案を100個上げるのには相当な時間と労力がかかりますが、AIを使うことで数十秒で作成ができるわけです。その100案を検討することで、より良いキャッチコピー作成に結びつきます。

今回の研修では、AIをどう組み合わせるのか?という点に注目しました。

AIに販促イベント案を提案させる、キャッチコピー案を考えさせるなど、ChatGPTを組み合わせて販促物作成に取り組んでいただきました。

今回の研修では具体的に、酒屋さんの12ヶ月のイベント案を考えさせてみました。

酒屋の12ヶ月イベント案ChatGPT

続いて、二十四節気ごとにイベントを考えてもらいました。

二十四節気のイベント案

最終的には、イベント案を中国語に翻訳させることで、インバウント対応のPOP作成などの応用方法についても触れました。

中国語に翻訳

午後の研修ではチラシを実際に作成いただきました

午後の研修では、実際にチラシを作成する演習を実施。グループごとに決めたテーマに沿ってチラシを作成します。

今の時代にチラシ?と思われるかもしれませんが、HPとは異なり、限られた紙面に何を伝えるか?を考える上で非常に有効な手段と言えます。
HPやブログ、SNSでしたら、情報を絞る必要がなく、いくらでも内容を詰め込むことができますが、情報がぼやけたり、自社が本当に伝えるべき内容を絞り込めなくなっていくのです。

今回のチラシ作成演習では、販促用のチラシを作る、目的だけではなく、自社の強みを限られた紙面上にどのように反映させればよいか?取捨選択してもらうためにチラシを題材にさせて頂いたわけです。

BEAF法と呼ばれるネット販売などで使われるプレゼン方法をベースにチラシのストーリーをグループで作成いただきます。限りある紙面に何を乗せるべきか?自社の差別化要素=アドバンテージ、の中でも何をピックアップすべきか?について議論をしました。

その上で、ChatGPTを使ってキャッチコピー案を検討させます。

ちなみに下記の画像のように、惣菜屋さんのコロッケのキャッチコピー案をChatGPTに書き出してもらいました。加えて、客層を変えた場合の、文章表現のアレンジなど、要望を細かくすることでより精度の高いキャッチコピーづくりを体感いただきました。

こちらは、ホワイトボードを前にして、グループごとにチラシレイアウトを検討中。

なお今回の研修では、愛知県岡崎を中心に展開されている酒のすぎた様、栃木県宇都宮市で展開されているきくや酒店様のチラシ作成を題材に作成に取り組んでいただきました。

制作時間は今回40分でしたので、完璧なデザインは作れませんでしたが、グループ内で意見交換し合うことにより、普段の販促物作成業務では思いつかない発想やアイデアをチラシに反映させることができたようです。今回は、6時間という長丁場でしたが、最後はみなさん笑顔で終えることができてよかったです。

受講者アンケート全文

受講された方々のアンケート全文となります。

  • 実際にチラシを作ることができてとてもためになったと感じました。先生のお話しもとても楽しく、長いはずの一日があっという間に終わってしまいました。
  • 今までの概念が変わった講習だった。講習は聞くだけで眠いだけの時が多かったが、渋谷先生の講習は、今後に生かしたくなりました。チラシ1つでも価格しか見ていなかったけれど、独断と偏見が大切だったり、非合理性が大切だったり、すごいなと思いました。全日食向けにも講習してほしい。
  • ChatGPTを使ったキャッチコピーの作成は、非常に効率よく早速業務に活かしたいと思いました。
    実際、チラシを作るのは難しく、ポイントを押さえて、簡単に作るには訓練が必要だと思いました。
  • ChatGPTなど会議の中で案を出す際に利用することを学んだ。AIを活用し、仕事を時短出来る仕組みを作り、上司に提案出来ると感じました。
  • ChatGPTを通したチラシ作りについて知ることが出来ました。デジタルとアナログの融合を理解し、販促を組み立てるようにします。
  • チラシのAI化導入は、初めて知りました。私は卸なのでスーパーに提案する立場ですが、前年にとらわれた枠を埋めるだけが多いです。AIを参考にもっと他の視点からチラシ組みが出来ないかを学びたいです。
  • 講師の方の経験に基づいた話しが非常に興味深く、充実した講義内容だった。
  • 促進チラシの作成等、普段の業務で使用しない内容でしたが、ロジックを学べたのは良かったです。この知識をWEB上広告にも活かしていきたいです。
  • チラシの作成のコツなど教わり、今後、自身のPOP作成に活かしていきたいです。
  • ChatGTPという新しい技術と人が意見を出し合うという従来のやり方の相互作用を理解出来た。
  • 自分で考えなくてはいけないという固定概念を捨て、新しい技術も取り入れていきたと思いました。
  • 今の会社の課題や、こうしていきたい、こうなった方が良いというふわっとした考えはありましたが、一人の頭ではなく、他人事だから浮かぶ考え、発送もあるということを改めて感じました。ChatGTPを使い、違うところに頭・時間を使いたいと思いました。会社に帰ったらやることが沢山です。頑張ります。本日はありがとうございました。
  • “差別化”することはどういうことかというヒントを得られた。どうしても思い入れがあると第三者の目から見た時に伝わる“メッセージ”が分からなくなる部分があるために、他社に意見を求めることの大切さを感じた。
    効率化だけではなく、“楽しさ”“面白さ”を取り入れ、“アナログ”と“デジタル”をうまく活用して“差別化”していくことが必要だと思いました。

受講されたみなさま、ご受講ありがとうございました。

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