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リーダーシップを発揮して業績を上げる「第1回部下育成・チームリーダー養成講座」   

2021年1月18日、オンラインにて「第1回 部下育成・チームリーダー養成講座」が開催されました。少子化に伴う人手不足によって、企業における売上向上や新たな価値の総括は、中堅管理職や中堅人材の育成は欠かすことができません。それと同時に、企業業績を上げられる組織をつくるために、チームリーダーは人づくりのスキルが求められます。

この度、最強の組織で業績アップできる「第1回部下育成・チームリーダー養成講座」が行われました。本講座では、人材育成のスキル習得と組織成果を上げるチームリーダーに求められるマネジメント行動を考察していきます。

概要

2021年1月18日 

三条商工会議所 部下育成・チームリーダー養成講座第1回目

所要時間:約2時間48分

講師:ジャイロ総合コンサルティング株式会社 腰高康雄

第1回養成講座では、部下育成・指導についての職場実習を1カ月行います。個人でのトレーニンを行い、第2回目でチームトレーニングに入ります。マネジメントとは、人とのコミュニケーションによって成り立つことから、これらの講座で学ぶのではなく、トレーニングを行ってできるようになることが趣旨です。

講座の内容

職場のコミュニケーションの考察

①職場のコミュニケーションとは

教育と育成の違い

①教育と育成とは

②仕事指導のステップ

③仕事指導実習

④仕事指導職場実践計画とトレーニング

信頼関係作るコミュニケーション

①話し合いの基本原則

②心情理解実習

③話し合いのステップ

指導・育成実践計画書の作製

①指導書作成

マネジメントとは

組織目標を達成するために、役割・責任を全うするのがマネジメントであります。そのために、立場・権限が与えられています。これは管理職向けですが、マネジメントとは、経営資源を効果的に活用し、組織・人を通じて成果を上げることとされています。

自分自身が成果を上げる人はプレイヤーとし、自分自身で成果を上げて、しかもチームを成果を上げる人をプレイングマネージャーと言われています。マネージャーは、組織=自分のチーム・後輩・部下の成果が自分の成果であるとして行動します。したがって、自分の成果として、自分の預かるチーム・部下・後輩の成果を上げることに集中するのがマネージャーとされています。

職場のコミュニケーションの目的

コミュニケーションの目的とはいったいなんでしょうか?

それは、自分の考えを相手に伝えること・自分の思い通りに相手を動かすことです。要するに、コミュニケーションは仕事を進捗させ、より早く確実に成果をあげるためのものです。もし、人の上に立つ立場の方でまだ出来ていない方、自分の思い通りになっていない方はこの辺りのスキルが未熟なのかもしれません。

コミュニケーションとは、自分の考えを相手に伝えること・自分の思い通りに相手を動かすことです。コミュニケーションの目的は、仕事を進捗させて、より早く確実に成果を上げるために行います。

例えば、上司がパワハラ上司の場合、それは明らかにコミュニケーション不足ということです。人は脅せば思い通りに動かせますが、脅しは本質ではありません。脅しは、主体的・積極的ではないため、コミュニケーションとはなりません。

ここで、皆さんで考察をしていきましょう。

【実習】

コミュニケーションが不足する職場で起きることについて意見を交換してください。

個人への影響

モチベーション・目標意識の低下

チームへの強力・強調の姿勢低下

モラルの低下

ハラスメント加害者になるリスク増大

組織への影響

コンプライアンス意識の低下

事故のリスク増大

取引先からの信頼の低下

組織の生産性の低下

教育と育成の違い

①教育と育成とは

・権限委譲とはなにか?

権限委譲とは、「判断、決断は君に任せる。責任は私がとるから思い切りやってみなさい。」ということです。部下の成果は自分の成果=部下の失敗は自分の失敗として、部下に任せてみます。では、どんな部下にさせれば良いのでしょうか?

・教えると育てるの違い

【実習】

「任」・「励」・「育」・「教」を記入してみましょう。

回答

能力

意欲

×

×

×

×

以上から、能力・意欲ともに出来ている方に権限委譲できます(「任」)

例えば、新入社員は「教」に当てはまります。教えてあげるということです。「育」は、支援してあげること。やる気があるけれどスキルが未熟という人ですね。

【実習】

「教育(教える)」と「育成(育てる)」の違いについて話し合ってください。

教育とは厳しさを伴う「指導」

育成とは優しさを伴う「支援」

リーダーは「厳しさ」と「優しさ」を兼ね備えなければならない!

【実習】

厳しいだけのリーダー・優しいだけのリーダーはどんな影響があるのか?

ブレイクアウトルーム(10分)

・自己紹介

・「影響」について意見交換してください。

厳しいだけではパワハラ上司になってしまう・部下のメンタルがやられてしまい、優しいだけでは部下が思い通りに動かない・下からナメられる・自分のメンタルがダメになります。

②仕事指導のステップ

(1)何の仕事について教えるかを伝える

(2)お手本をやって見せる→必ずメモを取らせる

(3)仕事の目的を教える

(4)本人にやらせる→メモを一度見返してからやってみて

(5)褒める→具体的に褒めていく。何が出てていて何が出来ていないか?

部下の観察記録を取っていく。(コツ)

(6)できなかったことを克服させる

 ・説明しながらお手本を再び見せる

 ・やらせる

 ・褒めるを繰り返す

(7)今後の期待を伝える

期待を伝える。楽しみにしているから。困ったらすぐに言ってきてと伝える。

③仕事指導実習

④仕事指導職場実践計画とトレーニング

【実習】

各グループでなにかを個別指導しましょう。ステップの通りにやってみましょう。(なにか→仕事以外でも可。)

実習時間4~5分(4人グループ・3人グループ)

進め方

準備10分持ち時間4分の使い方もシミュレーション!

順番を決めて実習開始

実習者以外のメンバーは観察者(1人はタイムキーパー・1人は司会者)

観察メンバーは感想を実習者にコメント1~2分(4人グループ・3人グループ)

全員実習が終了後の残り時間で全員で感想交流

※指導者はトレーニングリーダーの立場です。

信頼関係作るコミュニケーション

コミュニケーションの基本原則

・相手の心を尊重する  

心=プライド・心情を傷つけてしまうと、壁を作ってしまいます。立場が違う関係で壁を作ってしまうとその壁を壊すのが非常に困難です。

・共感的に聴き理解を示す  

共感が大切です。共感と同感は違います。例えば、趣味などは同感に値します。共感するには、部下の土俵に下りて聴いてあげるということが重要です。コミュニケーションとは、説得することではありません。聴くと聞くの違いになりますが、聞き流す聴き方とは、話しの内容を理解するまでとし、共感まで至らないということです。傾聴という言葉がありますが、うなずきやあいずち・繰り返し・内容を要約して相手の心情を先回りして代弁するということです。これは、日常の会議でも可能で、必ずメモを取ることが大切です。

・考えを引き出して支援する  

支援は5W1H→具体的に支援することを伝えていきます。

【演習】

・部下と後輩との話し合い実習の進め方 10分間

①クラス全員:面接計画    (10分)

②面接実習          (7・6分)

③役の入れ替え        (7・6分)

④感想交流(2人ペア)    (4・6分)

役の入れ替え(3人グループ)

※面接実習の運営(ブレイクアウトルーム)

相手の心情がちゃんと分かるかどうか?のトレーニング

相手の土俵がどんな土俵かどうかわかるトレーニング

上位者役のルール

いかに、共感的=心情理解ができるかのトレーニングします。

①状況理解のためにどんな質問をするかを準備する

②今後に向けて上位者としての支援について仮説を考える

もし~が原因だったらこうしよう・・・。

話し合いでは状況理解から相手の心情を言い当てること

言い当てるまで、今後についての話題に移ってはいけない

下位者役のルール

心情を演技してください

例えば、笑顔防止・伏し目がち

自分からは喋らない(口数が少ない状態)

心情は隠す

心情を理解してくれたと感じたら心を開く演技

【演習1】

新入社員との話し合い

初めての部下である入社半年の新入社員と話し合うことを決心。ミスが目立ち始めて心配になったことがきっかけです。元々は仕事のミスがないので、普段の新入社員に戻れるように話し合ってみましょう。

上位者用話し合い計画シート作成

下位者役共通指示書作成

状況と原因

心情と言い分

今後について

話し合いの基本原則まとめ

自分の方がしゃべった場合、具体的に50%以上相手にしゃべらせなかったら失敗と捉えます。説得してしまっている場合や、前段の話しが長い場合もこれに含まれます。話し合いのステップを踏まえて進める上で大事なことは、部下の緊張を解いてあげる「アイスブレイク」が重要です。

話し合いの基本原則

①事実を正確に述べ、話し合いの目的を明確に示す

自分の目で見て、客観的なデータをもとに話し合いの場を持ったと伝える

仕事ミスなど

前置きは短く!趣旨を端的に

相手は心構えができる、なんの為に呼ばれたかが分かる

②現状や原因を知るために質問し、事情や言い分をよく聴く

答えは相手が持っている

部下に考えさせて、部下に言わせる

頭働かせて、身体動かせる

③是正の必要性を話し、解決の方向性を合意する

会社にとって仕事ミスは許されないということを伝える・是正が必要

相手から考えを引き出す・アイディアを出してもらう

④解決策と援助の方法を計画する

ちゃんと見えるように計画する

⑤解決策を確認し、フォローアップを約束する

アドバイスをするのではなく、相手の言葉を待ってみる・相手の意見表明を認めることが大切です。アドバイスは自分の言う通りにさせること、やりなさいはだめとし、こういう風にやったらどうかな?うまくいくかな?と相手に意思決定をさせることが重要です。やらせるのではなく「わたしやります!」を言わせましょう。

【課題】

次回までに、仕事指導実践計画をまとめてきてください。

話し合いのテーマ

 

実践予定の日時/場所/相手

 

 

現状

 

原因予測

 

心情予測

 

支援計画

話し合いの結果+フォローアップの約束

 

質疑応答

Q:仕事指導実践計画と育成実践は、3回分必ず行わなければならないのでしょうか?

A:次回当日は、1回分を共有して頂く予定です。3回分と言わずに、実践は多ければ多いほど良いのではないでしょうか。(腰高講師)

まとめ

相手があってのコミュニケーションであるため、説得するのではなく、共感することが大切ということが分かりました。仕事指導実践計画・育成実践によって、評価眼が鋭くなります。次回は、この仕事指導実践計画を行った成果を持ち寄って発表するところから始めます。2回目は、より実践的な内容を実施しました。企業業績を上げる組織をつくるためにも、チームリーダーは人づくりのスキルが求められます。今後、このような研修が必要となっていきます。

 

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