1.活用が広がる人材アセスメント手法
人材アセスメントは、受講者(参加者)に気付きを促すという大きな特徴があります。
人材アセスメントでは、人材の能力等を評価・診断するという目的があるため、客観性が重視されます。
そのため、人材アセスメントでは、ビデオ撮影(面接演習、プレゼンテーション、グループ討議演習等の各場面)およびビデオ再生による振り返り、自己評価、受講者(参加者)同士の相互評価と相互フィードバック、専門家による観察記録の記入、専門家からのフィードバックなどの運営手法がとられます。
人材アセスメントの結果アウトプットされるデータは、勿論、昇進や昇格のための人事データとして活用されることが多いですが、その他に受講者(参加者)の自己啓発計画(伸ばすべき長所や啓発ポイントなどの明確化)の作成にも活用されます。
一方で、人材アセスメントは、試験ではなく純粋な能力開発研修として実施されることもあります。
また、人材アセスメントの各演習(グループ討議演習、面接演習、インバスケット演習、分析発表演習等)を分解して、パーツとして様々な研修の中に組み込むという活用の方法も最近増えています。
例をあげれば、コーチング研修の中に組み込んだりします。
その場合、まずはコーチングの基本事項のレクチャーを行います。
その後、部下指導のロールプレイを人材アセスメントの面接演習の手法を活用して行います。
演習課題の状況設定(例:困難な状況下でどのように部下とのコミュニケーションをとるのか)の中、ロールプレイを行い、その様子をビデオで撮影します。また、他の受講者はその様子を観察します。
これを全員に繰り返した後に、ビデオ再生により自分自身を含めてもう一度観察し、相互に感想を述べ合います。
これを見て、「自分はできた」と思う方はまずいないようです。
逆に「自分ではここまでひどいとは思わなかった」と多くの方が思われるようです。
この自分自身を客観的に見たときの気付きが、人材アセスメントの手法を使った研修の特徴であり、また非常に重要なポイントです。
そうすることで、コミュニケーション・スキルとして、コーチングを学ぶ意義を理解していただくことができます。また、日頃の対人状況においてコーチングを活用する強い動機付けとなります。
単にロールプレイで練習するだけの研修と、ひと味違った部分です。
この様に、人材アセスメントの手法の各パーツを単独で活用した研修もプログラムすることは可能です。
こうすることで、今までにない非常に効果性が高い研修(人材育成)が期待できます。
この後は、演習ごとに、パーツとしてどのような活用方法があるのかを記したいと思います。