日時:2021年6月21日
講師:渋谷雄大
いまだ収束しないコロナ禍における、不安定で変化が激しい時代に企業はどう対応していくべきか?先日「ブランディングセミナー」と題した研修が、大和商工会議所にて行われました。とくに、SNSの活用の意義や方法について分かりやすく講義をして頂きました。
目次
不安定な時代の「リスク分散」
コロナ禍における企業の倒産が非常に増えています。日本はそもそも災害大国であるため、コロナだけではなくリスクが非常に大きい国であるという認識は非常に重要です。変化が激しく、不安定な時代において、なにが大切かというと「リスク分散」です。収入の柱を1本ではなく複数持っておくこと、商品の種類というよりは商品の売り方をいくつも持っておくことが重要です。
安心したい消費者
また、こうしたなかで消費者というのは**「安心できる」お店に人が集まる傾向にあります。SNS・インターネットの普及によって、このお店は安心という情報を誰もが簡単に得られるようになりました。むしろ、これらの「情報」はお客さまが探す時代**となっています。
お店や企業を検索する方法が変わってきている!
これまで、お店や企業を検索する際には「ググる」と言われていたように、多くの人がGoogleで検索して情報を得てきました。昨今では、InstagramがGoogleマップと同様の役割を果たすようになり、情報の検索源がInstagramへと変わってきています。
Instagramでは、興味関心に応じて欲しい情報が簡単に得られるため、とくに若い世代は行きたいお店やカフェ、ファッションなどまずはInstagramで情報を得るのが一般的となってきました。このように、Google検索からInstagram検索へと、実は検索方法が変わってきています。
Instagramの活用する方法とは?
お店検索方法がInstagramへと変わりつつある今、多くの人は「安心できるお店」を求めています。**ここに行けば「安心」「期待できる」「大丈夫」**というように、例えばお店の情報や口コミ、良い評判などがあることで「安心感」を得ています。逆に、これらの情報がないお店や企業に対しては、不安感を抱いてしまう傾向にあります。
このように、企業やお店において安心材料となる**「ブランディング」**が非常に重要であるということがわかります。
ブランディングを自分たちで作っていく
ブランディングとは、自社ブランドに対する顧客ロイヤリティまたは共感性を高めて、独自性や差別化を具体的に実現していく経営戦略を言います。消費者が、このお店は安心だといったように、共感してもらえるような**「安心感」を自分たちでつくっていく**必要があります。
それと同時に、顧客に認識してもらうためにも重要で、ここでもInstagramなどのSNSが大きな役割を果たします。企業やお店側が「顧客にこう思って欲しいな」ということと、顧客が「あの商品は良かった!こう思ってる!」といった共通のイメージを認識させるのがブランディングです。
売り手側が発信するのではなく、お客様が発信してくれるのが理想です。このように、顧客が勝手に広めてくれて、勝手に見つけてくれる時代です。そのためにも、Instagramを本格的に始めてみることをおすすめしています。
コロナ禍における企業改革
実際のコロナ禍において、コロナは終わらないと想定しています。常に最悪を想定して商売をすること、準備をすることが非常に大切です。主に、早々に準備したのは、**「オンライン化」と「固定費の変動化」**です。コロナでなくても、災害大国である日本における経営では、常に最悪を想定し、早い段階で準備することが非常に重要です。
飲食店なんかも、もっと早い段階で持ち帰りに特化した商品やシステムを開発するべきだったと考えています。飲食に限らず、持ち帰り商品がお店で食べるものの劣化版ではないということ、オンラインがオフラインを超える品質でなければいけません。これが安心感やブランディングにつながる、ということになります。
①オンライン化
企業におけるオンライン化は、無理なく2~4割をオンライン化にすることで利益を伸ばすのがまずは有効です。デジタルを利用した変革という意味合いから、7:3の割合でオンライン化を進めてみてください。
②固定費の変動化
利益が出る仕組みをつくることが大切です。固定費を削減するため、固定費の変動化を試みています。この不安定な時代には非常に有効と感じています。例えば、固定費がかさむ営業マンを業務委託契約の形式をとって、全国の主婦を採用してZoomを使った営業をしてもらうようにしました。
また、ネットスキルの高い若い年代を存分に活用したセントラルキッチン化として、ネット店長を募集するといった事例もあります。同時にInstagramも導入し、手伝ってくれる人を組織化していくなどの工夫があります。
このほか、さまざまな事例紹介として以下の経営モデルを紹介されました。
①工務店のInstagram活用
西海岸風 Instagramを求めているヒトに合わせて商品をアレンジした商品開発を行ったごく普通の工務店です。今使っているものをアレンジしつつ、おしゃれで魅力的なInstagramページ作成によって多くのファンを持つことに成功した事例。
②ONZOヘッドホンレンタルとして起業した若い社長の事例
地方在住のオーディオファンを対象にしたサービスが、サブスクリプションモデルとして注目を浴びています。おしゃれで都会のイメージですが、地方で楽器屋さんがなくて試せない人が対象でニーズに対応したサービスの事例。
商圏の崩壊時代
オンライン化の普及・浸透で地元地域での商圏崩壊が進んでいます。すべてがオンラインで対応できるようになった昨今、地元地域にお金を落とす場面が圧倒的に減少しています。また、地域密着の時代から変わりつつあり、地域相場の存在によって商品単価を下げざるをえなかったり、繋がりの濃さが値下げ交渉を招いたりといったデメリットが大きいとされています。
したがって、これからの時代は、隣の町やとなりの隣の町などをターゲットにして顧客を増やす工夫が必要です。
Instagram活用について
Instagramでは見ている人の目的と投稿された内容が違っては意味がありません。見る人が求めているものがいったい何であるか?を知るためにもまずは始めてみるのが良いですね。Instagramだけではなく、TwitterなどのSNSは素材がないと広がりません。思わず人に話したくなる要素とはなにか?をご自身の企業やお店に置き換えて考えてみてください。
思わず人に話したくなる要素とは、アナログの部分でいわゆる**「個別対応」**された時に、人は心が動かされて、感動します。
ここでは、渋谷講師の体験などを踏まえた実例を取り挙げられました。例えば、
- 人気店なのに手書きで心のこもったお礼状を書いて同封されていた
- マニュアル化された接客ではなく、個別対応を感じさせる接客だった
など、通り一遍の対応ではなく、顧客として個別対応をしてくれたときに、思わず「ここすごいよ!」と人に話したくなって、SNSに挙げるといった行動につながります。これが要するに、魅力のあるプロモーションとなるのです。
プロモーションとリスク分散
新しく事業を始める、或いは再構築を図る際には、差別化される**「プロモーション」が非常に重要です。また、いまだ収束しないコロナ禍において「リスク分散」**は欠かせません。
ここで新しい事業再構築を図った実例を取り挙げられました。
- 川崎にある和菓子屋さんの工夫と実例
- お客さんが喜ぶことならなんでもやるオーナーが、お客さんに宣伝してもらえる工夫を施している例
- 売れない不動産物件を活用して話題性を狙った珈琲焙煎店の例
- マツコ会議でも取り挙げられた創業塾参加者の起業実例
- 世の中にないものに挑戦するから企業が面白いと提言し、グランピング施設を開発・運営した実例
- ファッションモデルカップルが、ペアルックを取り扱うアパレルブランドを立ち上げて起業して成功した実例
直接検索してもらうのがゴール Instagram活用法
自分たちの会社の利益を伸ばすには、名指し検索といって、直接名前で検索してもらえるようにするのがInstagram活用の目的です。顧客や消費者がいったいどこから検索をかけてきたのか?を把握できるのが「Googleマイビジネス」です。これは、Googleに申請するだけで、Googleアナリティクスといって顧客の数やどのように検索してきたのかが分かります。Googleマイビジネスの活用がおすすめで、継続して見続けることが非常に大切です。
まとめ
今回は「企業におけるブランディングセミナー」と題した第1回セミナーでした。企業がこう思って欲しいといった企業イメージを、消費者側にもそのように思ってもらえるのがブランディングです。これを実現させるために、非常に有効なのがInstagramです。Instagramでブランディングに成功している魅力あふれる実例がたくさんあります。次回は、具体的なInstagramの活用法をお伝えしたいと思います。
実際に写真の撮り方やアップの仕方、効果的な活用方法など、すぐに実践できるようなセミナーですので、ぜひ次回までにInstagramのアカウントをとっておいてください。それと同時に、ご自身の企業やお店における「差別化」される要素、人に話したくなるような要素とはいったいどんなことだろう?と考えてみることをおすすめします。