管理職研修(出版社)の事例


経営部門と管理職でビジョンを共有化し、新たな時代に対応した新規事業アイデア創出と戦略策定を行いたい!

背景

A出版は教養書に強みを持ち、文芸書の充実にも自信を持っています。しかし、昨今の紙離れの影響は避けられず、業績の低迷からの脱却に向けた新たな事業展開の模索が課題でした。研修の主旨としては、経営管理者には事業アイデアの創造を求め、部門管理者には経営管理者のアイデアを戦略策定し事業化の課題抽出を求める研修を実施致しました。

研修のねらい

経営管理職研修

  • 将来ビジョンの全社的な共有の実現について考察を図る
  • 将来ビジョンを実現させる新規事業のアイデアを創出する
  • 部門組織に期待する機能を考察・検証する



連動

部門管理職研修

  • 部門リーダーとしての戦略的思考を身につける
  • SWOT分析による自組織の経営資源・環境の分析を行う
  • 実現可能な戦略策定を目指し職場の課題発見を促す

研修カリキュラム

経営管理職研修カリキュラム(10:30~17:00)
オリエンテーション1. 経営ビジョンの共有に向けて

・[講義]エクセレントカンパニーの経営論。国際的に声望を高める企業には、どのような経営論があるのか、新たな時代の企業経営論について考察し、自社の経営ビジョンついて検証し理解を深める。
※講義+全体での意見交換を実施

・[グループワーク]3グループに分かれてのグループディスカッション。
テーマは経営方針と経営計画の確認と経営計画・ビジョンの共有化について考察し、各々のグループの統一意見を発表し、全体としても討議する。

2. ビジョンからの新規事業立案

・[講義]アイデア抽出の方法。アイデアの評価と決定の方法

・[グループワーク]新事業開発に向けたアイデアの抽出。各々アイデアの評価を行いチームとしての新事業アイデアをまとめる。

3. 新規事業の立案

・[グループワーク]先にグループ毎にまとめた、新規事業アイデアに基づいて事業目標を明文化し、事業組織化と事業部に期待する機能を考察する。

4. 新規事業計画の策定

・[グループワーク]3.の新規アイデア立案に基づいて、グループ毎に所定の新規事業計画書を作成する。

5. 新規事業の戦略策定

・[グループワーク]策定された、新規事業計画の具体化に向けて、下位組織への具体的な落とし込みについての考察を行う。
※グループ毎に新規事業計画の発表を行い(VTR撮影)全体との意見交換を行うことで新規事業並び同実施戦略の具体性を高める。

6. まとめ

 

部門管理職研修カリキュラム(10:30~17:00)
オリエンテーション1. 組織リーダーに求められる戦略的思考

・[講義]戦略的思考の必要性と戦略概論
戦略的思考とは自社の目的・目標の達成に向けて、当該業務グループのケイパビリテイーを志向させることであり、部門管理者の役職者にとっては不可欠の能力であることに気づかせる。併せて、古今の軍事戦略論とそこから派生した企業経営戦略についても言及することで経営戦略に対する理解を具体的かつ実際的に深める。

・[講義]リーダーシップとマネジメント
現場リーダーにとって具体的なリーダーシップの発揮が期待される。「強将の下に弱兵無し」の言葉にあるように、部門管理者のリーダーシップの涵養を図る。また、マネジメントの遂行とリーダーシップの関連についても解説する。

2. 経営層のビジョンの確認と理解をし、実際に取り組むべき新事業を確定する。

・[グループワーク]経営層のビジョンの確認と理解 三つのグループに分かれ、先の経営管理職研修の成果物である新規事業計画書を基に、策定の経緯を撮影したVTRを視聴しながら、グループ内で意見交換を行い、経営層の描くビジョンへの確認と理解を深める。

・[グループ討議]戦略策定する新規事業の決定と発表 それぞれのチームで先の経営管理職3グループが作成した、3つの新規事業アイデアを検討し、将来性(収益性)と実現可能性の両面で検討し、どれかを選び、そのアイデアを事業計画(戦略策定)としてまとめ、全体に対して選定理由を説明し会場との意見交換を行う。

3. 各事業の経営資源と経営環境の現状

・[講義]SWOT手法の解説

・[グループワーク]新規事業の成功に向けたSWOT分析
3グループに分かれ、各々の新規事業について、SWOT分析手法を用い現状分析を行う。成功に向けた問題把握をすると同時に戦略的課題の分析を行い、問題の把握と解決を求める。

・戦略課題の分析。決定した新規事業に関する、SWOTによる戦略的評価を行い、課題を摘出し解決に導く。

4. 事業戦略策定

3.に基づいて、3グループで各々、所定の新規事業展開における実施のための戦略フレームを所定の「戦略策定シート」に書きこむ。新事業計画書を作成し、全体に発表し評価をうける。

5. まとめ

研修風景

両階層の研修ともに座学による知識学習は最小限に止め、グループワークを中心にしたカリキュラムを組みました。経営管理者には新規事業計画の発表はVTR撮影を行い、下位階層となる部門管理者が各グループの事業を評価選択し、選択した事業について戦略を考えさせる研修の連動性を研修冒頭に認知を促し研修を行いました。6名の3グループからは、それぞれ方向性の異なる事業計画案が創り出されました。

経営管理職研修から2か月後に実施された部門管理職研修では、経営管理職研修の成果物である事業計画案のシートを手元に置きながら、経営管理者のグループ代表者によるプレゼンテーションをモニターで視聴しました。視聴後に6名の3グループが選んだ事業案は重複することなく、3案それぞれが選ばれたのが興味深いところでした。各グループはSWOT分析を行いながら具体化へ向けた課題発見に真剣に取り組みました。

本研修は両階層ともに講師は大木ヒロシが務めました。